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       2014年 3月3日 おしゃべり
      
 清水久和と おしゃべり〜編  佐藤敏宏 ことば悦覧録 
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佐藤:近所のお婆さんなどに小さい頃から耳かきしてあげていた少年だったという話されておりましたが・・・世話好きなんですか

清水:世話好きっていうかねーなんなんだろう。僕は世話好きじゃないです全然。世話されるのもあんまり好きじゃないしー。
佐藤:無理矢理でも人を笑わしてやろうという姿勢が見えたりしますけれども

清水:はははは   デザインでは思いっきりやるぐらいの方が好いんですよ。例えばファッションなんかそうじゃないですか。自由自在に何でも出来る人が、ブランドに入ってデザインやって。そこである一定の枠の中でデザインする  すばらしものが出来るじゃないですか。 そういう広がりは持っておかなきゃいけないなーと思っているので。それ全然もってない ギリギリの処をデザインしている。



佐藤:そうか自由自在にデザインしているわけじゃ無くって目的に合わせて頂点絞りきって仕事をしているんだと
清水:ぐるーっと寄り道して 全部やってそこに行くならまだしも。最初っからそこだと 120%でそれですから。

佐藤:清水さんは寄り道大好きデザインだから 元に戻らないかも知れないですね
清水:はははは 会社的には拙いですよね。こんなんばっかりじゃ本当に拙いんですけれど。 

佐藤:今の路線だと市場が拓かれないでんですか
清水:しっかりやればそうでもないと思いますけど。
佐藤:売り込み方とデザインの手法が分かっていたら 大変なことになりますからね、売る人とチームを組まないと駄目かもしれないですよね

清水:しかもガラガラ変わって来ますし。時間で

佐藤:自分の作品について 独立されて 展覧会を仕掛けて行くじゃないですか、作風を見せたり 売ったりする場だと思いすが、キャノンでは無かった
清水:仕事としじゃなく 前から色々やっていた
佐藤:隠れプロジェクトしてたって話されてましたね 思い出しました

清水:ははははは ずーっと展覧会やっていたんで若い頃から

佐藤:再確認ですけれども いてもたってもいられなくって 展覧会 夜なべ仕事を 世に出してしまいたいと
清水:周りのデザインに対いてそうじゃないだろうーって気持ちがありますし。どうこれ 面白いだろ−って気持ちもあるだろうし。

佐藤:反応は身内から来るわけですか。通りがかりの人が偶然見ちゃうとか
清水:通りかかりはあんまり入らないですね。この前の勝ち鬨での展覧会はそんな感じで。あのときは結構人が来ましたけれども。人が入った方でしたねー。その前の日本史展は人が全然入らなくってふふふふふ



    ■ 清水 小豆島へ 

佐藤:話題を変えますけれども デザイナー同士の連携、集まって対話をするっていう場はあるんでしょうか
清水:デザインに対して 
佐藤:なんでもいいんですけれども。呑み会でもいいんですけれども
清水:たまにありますね

佐藤:清水さんが仕掛け人じゃなくって呼びかけが来ると
清水:そうですね〜 小豆島にみんなで行こうぜーとか 僕の田舎の長崎にみんなでツアーしようとか。そういうの主催してますけれども

佐藤:ちょうど小豆島のことが出ましたので 学校など の話しはここまでとしまして 小豆島のまちづくり系作品の件については独立された時から話しがあったのでしょうか 
清水:独立したときは無かったです

佐藤:さしつかえなかったら 経緯をお聞かせください
清水:岡田経由です 岡田が持って来た仕事だった。
佐藤:オリーブのリーゼントの機能は無人販売所と聞きましたが

清水:
そうなんです。だけどその予算で野外無人販売所絶対無理だからって言って。断って来い!って。費用まかなえきれなくってしょうがない自腹と。 岡田と僕との自腹で作った
佐藤:自腹プロジェクトで始めたと 最後は買い上げてくれないんですか

 

清水:最後買い上げていただき あれも助ったんです ふふふふ
佐藤:鏡系のプロジェクトが立体化されていますよね
清水:そうですね

佐藤:髪型シリーズの鏡が立体になって出現し 次は手足とか付いちゃうんですかははは
清水: 今度走らせたいな〜と思って
佐藤:やっぱり 

清水:はははははは 
佐藤:思いますよね−   素晴らしいですね 形だけを作るのだったら ありがちですが 口の中に果物入れて無人販売ですよね 作品自身が機能を持たされると 意味が転倒しますよね それから無人販売所の目的が転倒もしてしまったし〜  2重に転がり変容しだして 勝手に展開していますよね 無人販売所だって思って居る人 居ないんじゃないでしょうかね 今は

清水:ふふふふはははは 屋台みたいなの作ってくれって言っていた。屋台嫌だからって。作りたくない俺はそんなのって言って ははは 無理なんですよ予算的にもだったし。だったら自分の作りたい物を造ろうと。「棚もいらないだろう」とか言ったんだけど。最後の最後で「棚を作ってください」って言われて

佐藤:口が開いちゃったと
清水ふふふふ しょうがねーなーって

 共に ははあはははははは

佐藤:制作風景を公開してましたけれども 制作は自分でなさるんでしょうか 
清水:建築家と同じです。
佐藤:口で制作するとうことですね
清水:ふはははは

佐藤:口設計でですね 素材の指定 芯はどうなんですか 形重視ですか ツルピカですか どこに口を出すんでしょうか
清水:出来れば手作りじゃない所 データで全部削ってくれる所 そういう所へ

佐藤:手作りと機械で削る 差異はどの当たりに現れるんでしょうか
清水:手造りは正確さがだめです

清水:ちょっと角が垂れてしまったり、それよりも機械でしっかり 正確に削ったっていうのが大好きなんですけど。コントロールしたがりなんです形について
佐藤:俺と真逆ですね ほったらかしです どこまでその状況を我慢できるかってタイプです

清水:はははははは それもやってみたいんです。我々の仕事って形そのものが。プロダクト多いじゃないですか。しっかり削れるんで、どうしてもその傾向になってしまう

佐藤:
 じゃーですね 3次元になったなー 完成した まで これはいいなーは良いんですけれども 僕が驚いたのはワークショップをおこないましたよね そこまで怨念嫌いな清水さんがべたべた塗りたくらせちゃう あの発想はなんでしたか 

清水:顔に何も描いてないんで。子ども達に描いてもらおうかなーと思って
佐藤:なんですか そのいい加減な思いつきは〜 そんなこと制作時には思ってなかったんでしょう
 

  (清水さんFBより)


清水:まったく思ってなかったですもともとなんでそこに出すのかもよく解ってなかっくって。岡田の又聞きだったんで。搬入するまで解らなかったんです。搬入時に初めて行って。 「あ!なるほどこういうことか〜

佐藤:なるほどの部分を教えてください
清水:なんでそこにやるのかっていうことですね。場を、島との関係をつくるっていうか。人との関係をね。

佐藤:デザインが 他領域 からやって来る人と 地域の人をコミットさせるための仕掛けなわけですよね
清水そうです。それが僕まったく解っていなかくって。

佐藤:この造形いいやろーで作ったと。それが 意外な交流を目的とし仕掛けだったということが解って。
清水:僕は全く交流を目的としない作品だったです
佐藤:ふふふふふ
清水:ぽつんと 置いてあればいいと。行って観て初めてその作品からみで色んな交流が生まれて来て。ドンドンドンドン進んで行って。じゃーあれもやろうこれもやろうということで

佐藤:最初は無人販売所 据えつけて 終わりかなー だったんだと。
清水:終わらしたかったですね。予算的には終わらしたかった ふふふふ

佐藤:交通費も足を出すし〜ははははは
清水:始め 出なかったんで

佐藤:でも その後何度通われたんですか
清水:たぶん 10回以上通っている
佐藤:そんなに行っていたんですか〜
清水:はい 資料を探している清水  これ会社案内とどきましたか〜ね

佐藤:覚えてないので 頂きます はい。それでですね、足を出しながらも10回も通ってしまったというのは 面白かったからですよね
清水:面白かった ふふふふふ だからねーこれはねー 岡田には大感謝してるんです僕は。僕は「やめよう」とまで岡田に言いましたからね−。「駄目だそんなの」って。

佐藤:むかついて いたんだ 作っている間 ははははは 出来て据え付けたら楽しくって10回以上かよっちゃったー はははは
清水:楽しくってたのしくって。面白くって

佐藤:真っ白な表情を観て これに顔を描こうじゃないかと 誰が発想したんですか。清水さんですか
清水:違うんです僕の友達がやっぱりワークショップとか、やった方がいい」と言ってくれて。 考えて。ふふふ、それがこれなんですよ。


佐藤:好い友達ばかり〜 持ってますね−
清水:はあははっははは 周りから言われたとおりやっているだけです ははあはは
佐藤:それ 重要じゃないですか そこで 嫌だって頑張らないところがいい 完成後 ベクトルが内向きにならない点が  いい いいねーと反応出来る しなやかさがいいですね。 岡田先生にちょっと聞いたんですが 描いてどう処理するのって聴いたんです。 剥がれるんだと言ってました 本当に剥がれるんですか

清水:剥がれるっていう新商品だったんですけれどまったく剥がれなかった
佐藤:あははあははははははは このままですか今でも
清水:ほーんと 表面ぼろぼろになるしー4時間半ぐらい掛かりましたね〜一回一回剥がすのに 10人掛かりで。

佐藤:剥がして 再度白く塗ったんですか
清水:全部剥がせば白いんで その上にまた描かして。4回顔描きワークショップやったんで。
佐藤:ワークショップごとに剥がして、剥がれる新商品は剥がれないと。
清水:固かった〜

佐藤:10人掛かりで4時間半 はがし労働してはワークショップ 労力をいとわずに剥がし 下地との相性がよくって ひっつちゃったんですか 
清水:たぶんね ガラスみたな下地だったら厚く塗れば はげそうですけれども。薄っぺらく塗ったものとかは剥げないですね〜色によっても全然違ってましたし。全然安定してない

佐藤:怨念を排除しまくった清水ツルピカ作品の上に 怨念だらけの絵を描かせちゃう 矛盾を感じますけれども この作品を観て嫌悪したのかと思ったら さにあらず 4回もワークショップし続けたってー よく理解できませんですね

清水:面白かったですね
佐藤:面白いっていうのは、自分の作品と参加する人との関係を観察してですか

清水:子ども達にやらしたんで、子ども達が楽しそうにやってますんでそれ観ると 本当に〜可愛くて〜
佐藤:なるほど 
清水大人はこれは出来ないです もう邪念だらけで


  (リーゼント鬘をかぶり練り歩く 清水さんFBより)

佐藤:こんなの描いたら清水さんに怒られそうだな−って思っちゃいますよね。子ども達が描いた 4つの顔があるんですね 
清水:あるの。4つとも素晴らしいんです 凄いですよ

佐藤:どうして公開しないんですか
清水:公開するタイミング失っちゃって はあはははは
佐藤:では今回の聞き取りweb記録に並べておきますので データください
清水:はい

佐藤:意外に他力本願で 変化していく清水さん って面白いですね
清水:そうなんですよ ぼくずーっとそうでしたねー去年はずーっと他力本願っていうかふふふふ

佐藤:会社に勤められているときは そういう姿勢は全くなかったんですか

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