HOME    佐藤敏宏のことば悦覧録         第二回目
   
鷲田めるろ さん編     2014年5月29日   真夏日 
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 01  金沢21世紀美術館 庭にて 

佐藤:前回の金沢での聞き取り(ことば悦覧)活動で偶然 めるろさんにお会いしてから、311の大震災をはさんで6年も経ってしまいました。色々変わったことが沢山あると思うのです。震災前と後のCAAKの活動の変化とかも含め。前回はCAAK活動初期だったんですよね。
 アートと建築をつないだ活動で 金沢の町に根付いていこうというエネルギーが溢れていた時期だと感じました。その後の状況・結果は めるろさんはどういうふうに考えてますか。 成功したのか失敗したのかを含めてお聞かせください

鷲田:まず、CAAKの方は活動の方は2007年の終わりからやっているので、丁度 311大震災が来た時は「4年ぐらい活動していた」という状況だったと思うんです。で、金沢の場合は直接的な311地震の被害とかは無かったので、ほとんど日常的には変わらないような感じだったんですけど。

 私の場合は2011年にちょうど子供が産まれたというのがあるので。子供が産まれてから なかなかCAAKの夜の活動というのが個人的にしにくくなって

 それまで色んなイベントとかやっていた中で、例えば美術館に訪ねて来た人にレクチャーをしてもらったり という時に 私 経由でお願いしているようなイベントとかも多かったんですけれど。その辺が 夜はしづらくなった ふふふふ。

 それまでは割とレクチャーパーティーよくやっていたんですけど。それの回数は減ってしまって。

 で むしろどちらかと言うと 今 はアーテストの人に滞在をしてもらって制作してもらうという方が中心になってしまっているという状況ですね。

 そこも もうちょっと 子供が居ても夜に何か出来きる ようなカタチ に成っていけば好いかなーと思うんですけれど
 

佐藤:
宴会を開いて交流しなくっても 金沢の町の中にアーテストやって来て、滞在しながら制作して 昨夜のような作家による作品解説イベントがひらかれる。何か作品が金沢において出来上がるってことも大切なことなんじゃないですかね

鷲田: 宴会とか、レクチャーとか両方やっていけたら1番いいと思うんですけれども。
佐藤:鷲田さん以外に 仕切ってもらうとか は ないですか

鷲田:
吉村さんがしたりとか。もやっているんですけれど。でも回数的には ちょっと減ってしまっているかな〜 

佐藤:吉村さんは設計事務所を運営しながらですから 忙しそうですね
鷲田:そうですね
佐藤:自分が請けている仕事を 優先になりますよね
鷲田:みなさん そうなんですけど

  ともに ははははは

 だから吉村さんの処に連絡があって。吉村さん経由で企画をするということもあって、それも よくやっているんですけど。自分が企画をするというのはしにくくなっている状況ですね。

佐藤:息子さんが生まれて一生懸命育てる方が大切なことですから そちらを優先してください

鷲田:
もうちょっと。 だんだん大きくなってきてますので、そろそろ出来るかなーという気もするんですけど。生まれて 一年半とか1年の頃は それなりに夜も大変だったんで
佐藤:夜起きてミルクをあげたりしないと 泣きますからね。赤ん坊と一緒に寝てると起きてしまい寝不足にもなりますよね。子供を育てるのはなかなか こちらの意のままにならないので大変ですよね。 栄養も与えなきゃいけないし。町家に栄養分を与えてエネルギーを注いでいる分を お子さんの方に注ぐ必要がありますからね。ほっとくと死んでしまいます

鷲田ふふふふ。KAACカークはそれでも場所自体は特にイベントとかやらなくっても、回していけるようはカタチで 2階に滞在している 事務所を開いている人に家賃をもらってやっているから。場所は緩やかに維持は出来ていて。 事務所の他に 空いている部屋を活用しアーテストの人に滞在してもらおうということで。だいたい2,3ヶ月滞在する人が1年に2,3人いるような感じですね。

それはAIR-Jっていうアーティスト・レジデンスを紹介するサイトに登録をしてもらえたので・・それを通じて海外から問い合わせとか、コンタクトが有ることが多くって。そういう人から「金沢に行きたいんだけど」って連絡をもらって。

 それで特に今のところ、そんなに数が多い訳でもないので。特に審査とか無しでこれるんだったら、どうぞ」というような感じでやってます。

 そちらの方は齋藤さんが中心になってやってくれていて。それはカーク単独の企画ではなくってCAAKKapoで一緒にやって行きましょうと。

佐藤:活動拠点が増えたということですか

鷲田:カポも2008年から在るので。それぞれで活動はしているんですけれど。両方またがって。どちらかと言うとKapoの方は展示とか、作業とか、そういうのに向いている場所で。CAAKの方は宿泊出来ると。という所なので。両方の好いところを組み合わせて レジデンスのプログラムというのをやっていけたらなー というので 作家に泊まってもらってますよね。

佐藤:
Kapoの方は昨夜のように作家が作品を展示し解説するようなカタチで主導的にやっておられると。

鷲田:Kapoの方は齋藤氏がディレクターをやっているので。彼が中心ですね。 


  Kapo 内において作家による作品解説の様子 左作家 右 齋藤雅宏さん

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