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  2017年10月05日 
龍光寺眞人さんに聞く 杉並区にて
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■ 子供にどう伝えるのか

龍光寺問題が起ったときなんですよねー。みんな仲良くやっているときはいいんですけど。問題が起ったときに誰かに頼ると、結局傷つけ合いますからねー。凄いことですよ。助け合うっていうのは大変なことなんだなーと。
佐藤:食い物も寝る場所も一人分しか無かったら、助け合えるのは親密な人に限られてしまう。他の人とは争いが起きて当然だと思います。だから政治的な社会問題としとりあげ、政策を作り上げ解決しなければならない。
龍光寺:距離は絶対ありますよね。近い人には強い気持ちはありますし、遠い人にはそれなりの気持ちしか持てないですし。そういう距離感というのは本能的なものなのかなーとおもいますけどね。

佐藤:距離感や私にとって役に立つ人、それ以外は敵に仕分けしやすい
龍光寺それもありますよね
佐藤:混在を許容する生活を普段から心がけて実行し続けるのがよさそうだ。このところ日本の政治状況は敵味方に仕分けして分断を強いるような姿なんで・・見通しは暗い
龍光寺:震災というと、分かり易いのは震災が皆のになるので、団結しやすいですよ。
たまに海の向こうの国をみんなの敵にしてるから、闘いましょうという結束力は強まりますよね。そういう敵がいないっていうのは運がいいじゃないですけど、幸せなことなのかなーと思いますけどね。

佐藤:縄文は平和だったと言われるけど、稲作になると富が偏在しちゃった。で敵と味方に分かれて進んできた歴史で、敗戦から立ち上がってようやく平安になったかと思ったんだが。20世紀は戦争の世紀と言われるぐらい殺し合いを続けてようやく国連つくって平和ってことを地球規模で仕組みを考えているが。

龍光寺:根本的に違うのかなーと思いますけど。アメリカで暮らしたことがないんですけど、そもそも銃をもっているかも知れない社会なので緊張感はありますよね。
佐藤:日本は刀狩りを行って武士だけが武器をもって統治してたし和を以て貴しとなす国柄なので。アメリカは市民から選ばれた権力者が力を拡張しすぎて市民に害を与えたときに銃をもって戦えることになっている、国柄が違うよね。住民を
殺害するための武器じゃないんだけど、時々市民に銃口を向ける者がでてくるよね。

   2017年10月1日ラスベガスで銃を乱射し、58人を殺害した事件がおきた


龍光寺:お題目としてはわかるんだけど、拳銃って大変だなーと危険だなーと思いますよね。
佐藤:アメリカは刀狩りできない国柄だよね。日本は勝っても敗者を皆殺にはしない。大将だけが腹を切って争いを収めてしまう。特殊な国なのかね

龍光寺:どっちがいいんでしょうねー
佐藤:大将の頭を落として争いを続けないで日常に戻る
龍光寺:けじめですよね。確かに特殊ですよね。なんとなくそういう文化的なものというのは、ちゃんとは学んでいないけどなんと。なくみんな持っているんですよね。だから震災とかが起っても暴動があったとしても、小競り合いがあったとしても、大きくならないみたいなのって、何かあるのかも知れないですね 文化的な蓄積みたいなものが。
佐藤:侍が収獲の時期に争いおっ始めると、年貢は減ってしまう、強要してもやがては自分たちが死ぬのを知って、兵士兼官僚同士が争ってたんだから。
龍光寺常識的ですよね
佐藤:政治支配者が存立する基盤は何かを知ってる。今は紙幣を集めることで権力者になれちゃう。紙ですよ紙。お金があることで利便性は向上したけれど、暮らしを支えている者への配慮が欠けてしまっているよね。季節とか作物が採れるとか、気にしてない権力者が多数だと、さらなる分業化と高度情報社会になり、タックス・ヘーブンの問題はパナマ文書で明らかになっちゃったよ。あれが現代の権力者の実態ですよね

龍光寺:そうなんですよ、振り返ってみるとそうなんですけど、いざ子供が生まれて子供にものを教える時には、凄くシンプルでかつ、理想的なものを一回伝えないといけないっていうのがあるので。いちいちそういう時にはっとなりますね。普段考えてなかったことなので。
佐藤:偶然に俺も歴史の流れに生れ落ちて育って来た、子供が生まれて育て親になる。そこで自分が辿った歴史によってつくられた価値、を見直す機会になるということですよね。今の社会の常識を教えて、友達と仲良くできるようになったら、常識は絶対不変のものではない、現在の正直が生まれた歴史的背景などを教えて、違う考えで生きる選択肢もあるということを気付かせるために更に教える。話し合い子供の悩みを共有し共に悩み合う。それができるようになればいいんじゃないかな。
子供に正しいことを教えた!とすると硬直化して、いつの間にか自分の常識が社会に合わなくなっていることに気付かず暮らして、子供に無視され寂しくなる大人はいそうだよね。

龍光寺親離れって親になって親離れをするって感じはありますよね。それまでは頑張って親離れをしようとしても、出来ない。
佐藤:動物は生れ落ちて数時間すると駆け出し、数日すると餌をさがして食って生きるけど、人間は20年たっても自の生活を手に入れることができない。変な生き物だからね。裸で生れ落ちて何もできない状態、誰か手を掛けて育てるしかないし

 子育て中です そう話す独立系建築家は多くなりました 

龍光寺へんな話しかしてないですね
佐藤:10年経つので独立系建築家が結婚して子供を育てる時期になっている。子育て系の話は多いですよ。
龍光寺:子供との関係って凄く愛情があって生まれてから関わっているわけですけれども、なんだろうなー、嫌な時ってあるわけじゃないですか。親が子供に対して愛情があって可愛いはずなのに、凄く嫌になるネグレクトみたいな状態が、社会問題としてはあるわけで。凄い距離が近いなと思ったんですよ。
簡単にっていうか、なんだろうな、ちょっと忙しいだけで、言うことを全然聞かないですから、すぐ嫌になるんですよ。なんだろうなーこの感覚。
こういうもんなんだなーというのは親の気持ちも分かったし、そもそも人間関係っていうのは根本的にそういうことがあるのかなーと思ったんですよ。
なんだろうなー。どっちも根本的に持っている
人と付き合っていくときに、好きな感情嫌いな感情っていうのを持ってるのを理性で抑えてただけで。
子供との付き合いで子供に通じないし、ずーっと付き合っていかなきゃいけないじゃないですか。
それが一気に表に出るというか、これは凄いな思ったんですよねー

佐藤:子供は言葉も持ってないし、食べ物を買いにいけないし、親にとっては不都合な存在。でも親としては可愛がらなければいけない社会圧がある。が、言葉がない生き物だから可愛いじゃない、ぷにむにゅしてて温いし
龍光寺実際に可愛いんですよ

佐藤:存在そのものが可愛い、そのように大人の他者に対しても思えれば。
龍光寺そうはならないですね。それが子供と付き合っていくうちに自分なりに幅が出来て、人との付き合い方も変わってきた感じあるんですよ。その感覚なんですよ。
元々仕分した感覚が有ったのが、だんだん無くなってきたんじゃなくって、仕分けして付き合ってては、だめなんだなーと身に染みて分かった。子供が生まれてその変化が大きいと思います。

佐藤:自分にとって有益なことを与えてくれる人と不利益なことを与える人を仕分けして考えてしまうのは何でか?と考える機会になったようでなによりです。
動物としての体と脳の活動とが矛盾を起こしていることを子供育てで初めて強く気付かされる好い点でもありますよね。
さらに他者(=子供)にとって、よき他者であり続けられるのか?よいお父さんを演じ続けることが可能か?ってことも考えた。慣れないとストレスが生まれる可能性もあるね。その時は愚痴もききとりますので、吐き出すのがよいかと(笑)
こんなにいいお父さんしてるのに〜お前たちには分からんのかーと。親切の押し付ける、人間(父)になっちゃう可能性も高いよね。

その04