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福島第一原子力発電所の事故によって起きている様々な問題を勉強し始めました 勉強過程の記録をつくってみますご活用ください
放射線のリスクをめぐるコミュニケーション編
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 すこし1ヶ月を経って38:12 からコミュニケーションの観点で観た場合の視点について少しお話をしていきたいと思います。

放射線のリスクについてはですね、色んな見方があると思います。これは後からも又お話をしたいと思いますが。行政の方としてはですね、かなり初期からこの放射線のリスクに関する見解というのが出てきました

こちらに示しているのは福島県の見解ということで。一番最初がこの(2011年)3月30日  Q&Aでありますが。この時点でかなり明確な!メッセージがでて来たいたと思います。6月30日 3ヶ月経ってからですね少し表現が変わっていると思います。が、ただ具体的に出ている数字はこの100msvと100ミリシーベルトというのが出ていてですね。これが一つの判断の目安になっている。ことには変わりないかなと思います。


福島市、こちらの福島市でも4月の21日の時点で広報誌でQ&A出ているんですけども。内容は表現は少し違う処があるんですけれども。基本的には100ミリというですねこの目安がこちらで紹介をされている。ということですね。

これは私もはっきりとした答えを出すことは出来ません。非常に難しい問題だと思いますが。ただ行政からはこういうような情報が出て来たいた、というのは事実、ということに言えます。

 (問題点)

で、今回のですねこの放射線のリスクを考える上で幾つか凄く難しかった。今でも難しい点が幾つかあるかと思うんですけども。

一つは複数の見方があるということですね。非常に難しい話しだと思います。

私がこれまでコミュニケーションのテーマで取り組んで来た化学物質というものに、ついて考えてみるとですね、ある意味で化学物質の影響で日本の中で実際被害を受けて亡くなってしまったという人は昔は居たかも知れませんが、今はおそらく居ない。あるいは居たとしてもなかなか分からない状況だと思います。一つの理由はここにも挙げてあるように低濃度でマクロ。ということで濃度非常に低い。だけど非常に長い期間、長期にわたって被曝を受けて、ちょっとずつ体の中に入って来る。というようなですね、そういうものについてはなかなか情報が得られてない。状況があります。これは化学物質になります。

でそういったものについてじゃーどうやって調べるかと言うとこれはもう人間で調べるということは無理。不可能ですので、実際は動物を使った実験ということが。動物を使った実験でも、非常に低い濃度だとなかなか影響が出てこないので実際結構高い量を与えて調べる訳ですが。そういった結果からですねじゃー人間の場合いもっと低い量だとどうなるか?いうことをある意味比例関係を想定してですね。リスクを決めているということですね。

ここにちょっと、あまり一般には使っていない言葉ですが閾値(いきち)っていうものが入ってきてですね。物質によっては量があるレベルまで下がると影響が無くなりますよというものも有るんですけれども。最近の化学物質はそうではなくって、ちょっとでも量があれば、ちょっとリスクがあると。ゼロに成らないと、量がゼロにならないとリスクはゼロになりませんと。それは直線的に段々量が増えていくとリスクが増えていくと。いうようなですね、モデルが考えられています。

ですね、正直な処ほんんとうにそういうモデルが正しいかどうか分からないんですけれども。一般には化学物質については直線的なモデルというのが割と共通の理解になっている。と思います。43:11

 (放射線の場合)

ただですね、それに対して放射線の場合いどうか?というと、ここにも挙げておそらく皆さんよくご承知だと思うですけれども。色んな考え方があるですね。これは化学物質とたぶん決定的に違うことかなというふうに思います。

こちらに簡単な図を示したんですけれども。放射線のレベルがドンドン上がっていくと、リスクが上がっていきます。健康に影響あります。科学物質の場合いはこういう直線的なですね関係が。割と共通の理解ということで専門家の間でもあったりします。ただし量が少なくなると実際のデーターというか調査の結果もあまり無い。全く無いと言ってよいい状況なので。さっきお話したように動物実験つかってやったりするんですね。

放射線の場合いはですね。直線的なモデルを提唱している国際的な団体が在ります。一方でいや直線じゃなくってもっと大きな影響があるというふうに言っている団体もあれば、逆に小さい、でもある程度量が少なくなって影響が無くなりますと。中には、低くなると体に良い影響がありますよと。(吹き出す)いうふうにおっしゃっている団体とかグループもあるんですね。

化学物質の場合い直線的な変化というか、関係というような、共通になっていると思うんですけれども。放射線の場合はちょっとそうでは無くって色んな考え方があったりすると。いうことですね。

これどれが正しいか?っていことを言える人が居るのかどうか私が分かりませんが、少なくっても化学物質に比べたら色んな考え方があるのは確かだと思います。

化学物質に関してコミュニケーションやることが何回か私も経験をして来たんですが。ある意味直線的に変わりますというリスクの変化をベースにしようとしてもなかなか難しい話しです。コミュニケーションの話しですね。

ましては放射線のように色んな考え方が存在している中でコミュニケーションやろうとすると非常に難しい。いうことになっちゃっている。と思うんですね。

これが一つは非常に大きな困難な要因と。

それからもう一つ今回のことで、大きかったかなと思うのはここに挙げている危機管理の問題かなと 46:18というふうに思ってます。


下に一つ書いてますが、基準の変更ですね。ある意味今回事故が起きてから、相当長い間危機的な状況があって。リスクの管理という、平常時でどうするか?っていう要話しはあるんですが。危機的な状況をどうするかっていう話しも同時並行で進んでいた。ような気がしています。

その中で、本来決まっていた基準が変わってしまってですね、低く変わればよかったんですけれども逆に高く変わってしまったおかげで、これまたコミュニケーションまた難しくなっちゃった。いう気がしています。

、で、これまで化学物質でコミュニケーションやってきた中で、リスクの大きさこれです、これだけですよ、とかですね。それからこういう対策やってますよ。いうことである程度理解をして頂くということがあったんですが。その中で凄くこの基準というのはですね、重要なキーワードでした。基準を守っているかどうか。全ての物質が基準があるわけでなく、なかなか一概には言えないんですけれども。

基準というのは非常にわかり易い。ツールなんですね。コミュニケーションの中でですねコミュニケーションの中で 47:55ツールとしての基準がが変わってしまうということについてはコミュニケーションの上では非常にこれは大きな問題だったかなといふうに思います。

ある意味これ仕方ない危機的な状況を回避するという、しかた無い部分はあったんですが。ただ今まで決められた基準が一時でもですね緩くなってしまったということについて非常に不信感がこのことは大きかった。という気がします。

でまあ、そういう中でどちらかというと組織の立場と市民の立場が乖離をしてしまった。

地元の自治体、あるいは自治体に限らずですね、団体にいるような立場としてはあまりこの放射線の問題大きく考えないで欲しいと。出来るだけ地域にとどまって、地域のために頑張って欲しいというようなカタチで 動いていたと思いますが。

ただ市民の立場からするとですね、色んな選択肢があり得た。で、リスクの考え方も色々あるということを前提にすればですね、色んな選択肢があって、それに応じた判断があり得ると思うんですけども。

そういう中でちょっと立場に居てですね、乖離が起きてしまったんじゃないかと気がしております。



その当たりをこちらで少し整理をしているんですが。 49:37これが非常に難しいことに、団体というレベルもあれば企業というとか家族とかですね、色んな階層で起きてしまって。今の状態に今日までに繋がっているんじゃないかなという気がします。

そうですね。一概に言えない処がありますけれども。(低線量の)リスクが本当に起きるかどうか?ことは分かりません。分かりませんがただ実際もう社会的な影響は起きてしまっているという意味ではですね。こういうことを改善するためのコミュニケーションというのをちゃんと考えていかないといけないというふうに思うので。



そのための一つの手段として除染ということが始まっていて。その為のコミュニケーションがどうあるべきかと、いうことについて、現在鈴木先生をリーダーとして、プロジェクトが進んでいると。いうことになります。

ちょっとこちら分かり難いんですけれども。先ほどもご紹介あった、3っのサブテーマっていうのが決まっていまして。一つはガバナンスの問題。それから2っ目が除染をした場合の効果の問題。それから、こちらがまあ、コミュニケーションの問題ということで、色んな人達と5 1:14 協働しながらですね。協力しながらコミュニケーション進める。それが除染に繋がる、そういった仕組みが出来ないかと。いうことを一つの目標として現在進めていると。いう状況です。




これまで幾つかの取り組みについて、参加してり、視察というぐらいのレベルなんですけども。観てきました。

現在の方では地域・単位のフォーラムというのが開かれていて。これは既に蓄積がでて来ていますけれども。健康影響の問題があったり、除染の問題だったりというような事が、意見交換されているというものがでて来ております。

それから放射線廃棄物の仮置き場の問題だったり、除染活動について、特に自治体、市町村のレベルでですね、どういうふうに除染をするか?というようなカタチで、説明会を開かれたりとか。  積み重ねが出来ているというふう思います。

これまでわずかなので、一般的な事は決して言えないんですけれども。幾つか調べて来た中で、簡単な整理をしてみたいのがこちらです。 

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