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福島第一原子力発電所の事故によって起きている様々な問題を勉強し始めました 勉強過程の記録をつくってみますご活用ください
放射線被曝とその影響について
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仮に1グレイが1シーベルトと 仮にここで考えますとですね。

原爆被曝者の場合は1グレイを受けた原爆被曝者はその人が70歳になって、癌死で死ぬ率を求めたものなんですこれは。55:46 そうしますと1の処がずーっと 何本も線が引いてありますけども。だいたこの辺に当たるとしますと 横に持っていきますと0.42の過剰相対リスクという処に当たります

1グレイ受けますと0.42の過剰相対リスク。過剰相対リスクというのは被曝を受けない人よりも42%癌死率が上がるということで、簡単に言いますと過剰相対リスクの0.42に1を足して被曝をしてない方の1.42倍、癌死率が上がるというふうに考えてください。



ここが1ですね。ここが0.5というのは0.5グレイ500ミリシーベルトということになります。ここを拡大したのがこちらの図です。

0.25というのは250ミリシーベルトと。 ここは100ですから100ミリシーベルトということになって。線量がずーっと下がって来ますと当然リスクも下がって来ます。拡大します。線量がずーっと下がって来ますとリスクが下がって来ます。ここに棒がグループ毎に棒が立っていて、この黒い所が平均値と思ってください。

例えば300シーベルトぐらいの人は過剰相対リスクが0.1ということで1.1倍というふうに見るわけですね。

問題なのはこれは統計の先生は御存知ですけども、棒の長さは95%信頼区間と言いまして、この棒の中に、このグループの人達のリスクが95%がここに入って居るということなんです。その平均を採ったのがこの黒い所ということなんですね。

疫学統計の場合いは、この平均のリスクの数値が疫学的に正しいという事を言うためには、この95%信頼区間で一番下が0.よりも上でなければ成らない。ということになっているんですね。統計学的には。

つまりこの黒丸が活きるためにはこの最下端のリスクが0よりも上じゃないといけないということなんですね。

そうして見ますとこれはセーフと。これになりますと下端はゼロよりも下になってしまう。ゼロというのはリスク無いということです。被曝してない方と同じということですけれど 。そうしますと100oシーベルトとなりますと上に行っているのもその前後であるんですけれども、平均点そのものがゼロより下に来てしまっている。いうことなんですね。

それよりさらに低くなると、平均値は上に行くんですけれども、下端の棒がゼロレベルよりも下になってしまっている。いうことでこの辺 100oシーベルトレベルはですねもう疫学的にはものが言えないと。正確性を欠くと、いうこと。不正確だということに成るわけなんです。

100ミリシーベルと以下は分からない」と言っているのは実はこの事なんですね

。疫学的には確定されないと。このリスク評価はされないということで、分からないとういうのがこういうことです

で、一般の方に説明する時ですね、分からないというのはどういうこと何だと。わからないじゃないかと。ことなので。嘘じゃ無い範囲でこのように説明しています。

つまり100ミリシーベルト受けたグループの中には全く影響を受けなかった方と、影響を受けた方。つまりリスクを持ってしまった方と全く持たなかった方が実は混在していると グループが、下端がゼロより下になってしまうと、いう説明をしております。 1:00:12 これは必ずしも間違いではない説明だと私思って、そういう言い方をしているんですけども、従った同じグループの中に、ある意味で元気な人が居たかも知れないし、弱い人もいたかも知れないけれども

 実は線量が低くなって来るとその他のファクターで亡くなってしまったりとか、ということが多々出て来るんですね。これはコウラク因子といいますけれども、そういったものによって100ミリシーベルト以下だとそっちのバイアスが掛かったしまうということが言えるわけです。

そういったことを元気な人もそうじゃなかった人も混在しているので、疫学的なデータとしてははっきりしないんだという言い方をしています。それならば、ここの表現はどうしたらいいのか?ということなんですけども。

私は国や県とは違うかも知れませんけども、100ミリシーベルトは絶対安全だとはこの図からは一言も誰も言い得ないんです、言ってないんです。不確定だということに過ぎないんです。

先ほど私が言ったように、元気な人もいたけれども、リスクを背負った人も居たと。それならば絶対安全だともこの表からは言えないと。そうすると放射線防護の考え方からすればですね、絶対リスクはゼロなどとは到底言えないということ と同時に100ミリシーベルト以下の人達リスク低減にどう努力するか?ということが放射線防護の考え方するなら「最も適切な、実践的なコメントだろう」というふうに私は思っております。

この論文自体がですね、きっちり文章の中で言っているのは、「閾値が無い」という言い方をしているんです。つまり、100ミリシーベルト以下にまったくリスクがゼロだと言う場合には疫学的に、疫学処理してですね、100ミリシーベルトの下に、あるいは100ミリシーベルとでもいいんですけれども。そこが、閾値だという言い方が出来るならば100ミリシーベルと以下は絶対リスクゼロだと言えるんです。

閾値というのはその線量よりも、以下ならば何らのダメージも受けない領域ということが、その線量が閾値ということなので。

ただこのLSS14報の筆者達はわざわざ閾値があるかどうかを疫学的に検証してます。閾値は無いと言っている。もっと正確に言いますと「閾値はゼロ線量だ」と 言い方をしています。ゼロ線量ですね。

ここが閾値だと言っているんです。ここが閾値だということは、ゼロより上につまり10とか550とか100とか、に閾値は確認出来ない。「もっとも適切なフィットするのはゼロ線量が閾値だ」ということで、これは閾値無し反応関係ということで、LNTセオリーということに成るわけですね。閾値無しの線形の反応関係ということに最終的には落ち着くんです。

ですから100ミリシーベルトの論の理解は一般の人には、そんなに震え上がるほど驚くことは無い。しかしリスクはゼロとはこの図からは誰も言ってないと。放医研も言ってないと。いう意味で放射線防護の立場に立って実践的に考える線量が100以下の線量をいかに減らしていくか?いうことだと説明してます。 分かってくれます非常によく分かってくれます一般の方ですね。


 甲状腺癌について 

さて甲状腺の問題が 1:3:47 原発事故の場合は(甲状腺癌は)常に第一級の課題です。なぜか?といいますと、原発事故で真っ先に出て来るのは揮発性のヨウ素セシウムで、そのヨウ素が甲状腺癌発癌を誘発する明確なファクターということが分かっているからなんです。

残念ながら結果的にはこの度の第一原発事故では放射性ヨウ素の線量の計測というものが基本的には出来ませんでした。極々わずかのデータを参考にして福島の被災者の子ども達の線量を推計してるっていうのが現実です。実情です。

従って甲状腺エコーの検査を徹底して行って、18歳以下の子ども達、「あの当時18歳以下の子ども達36万人を調べ尽くそう」というのが健康管理調査の目的となっているわけです。

これは24年3月末というのは23年度の発災の年度ということで、1番最初のデータの数値、公表された数値です。それ観ますと、これは38、114名を調べたと。その段階での数値です。問題になったのはこのA2判定を受けた子どもたちなんですね。A1の判定はのう胞もしこりも有りませんというのがA1判定です。A2判定は5ミリ以下のしこり、結節ですね。20ミリ以下ののう胞 のう胞というのは袋ですね。が認められた場合いをA2というふうに判定して、多くのご家庭に私の子どもがA2だったと、どう考えたらいいのか?ということで、非常に不安を惹起したということがありました。



今も続いております。それは幾人かの学者がですね、このA2判定の比率、35.3%を捉えて「非常に多い」と。いうことを指摘したことも一因でした。35.3%は多いのか? ということですね。

で多いんだという事を主張した人達は既知のこれまで報告された論文を元にして、子ども達ののう胞というのは、ほとんど検出されないか、せいぜい1%とか、そういうレベルだと。しかるに福島のこの調査結果は35%もある、大変なことだ。これは被曝のせいだということの論理なんですけども。

そういった先生が出されてるペーパーが幾つか有るんですけども、その一つが1993年のニューイングランドジャーナルメースンという極めて有名な国際的な学術誌に報告が載っているんですね。マザフェリさんという人でしょうかね。これ観ますと 横軸が年齢です、縦軸がそののう胞の頻度です。このグラフはエコーの検査、あるいは解剖による検査をやった場合いに年齢とともに、その頻度が上がって来るということのグラフです。



こちらは触診によってというのはそういう超音波検査とか解剖ではなくって手で触って診てそこにしこりがあるかどうかと。いうことですけれども。しこり結節とのう胞合わせたものと思ってください。こっちは触診による頻度というのはちょと置いておいて、超音波 あるいは解剖、つまり確実にそこにしこりが有ると。

そうしますと10歳以下ですとですねここに一点丸を付けているだけで、ゼロとおいているんですね。何歳の子どもか分かりませんけども、15歳ぐらいの子どもに一つ丸付けて、要するに「15、6歳から以下は検出されないんだ」と言っているわけです。これをもって35.3%はいかに大きいかということだったんですね

いかに大きいかのこっち側ですけれども県民健康管理調査の女性だけをとった場合い、先ほどは男性と女性を混ぜた数値でした比率でしたけれども。

女性だけ採りますとゼロ歳から5歳までで、のう胞の頻度は14%。6歳から10歳ですと42%、こう上がっていて、11歳から15歳まで49.5%という数字が、ほとんど半分近くに初見が認められたということです。この比較をすれば大変な違いということで、これを被曝の影響間違い無しという理屈になって来るんですね

ところが、この原著を私当たって見ましたけれども。この原著には何ミリから拾ったのか? のサイズは一切書いてません

多くの昔のペーパーを読みましたけれどもサイズは書いてないんです。何ミリから採るかと書いてないんですね。そこが一つの問題だったわけです。

それから1993年というのは今から20年近く前ですので、超音波の機器もその精度ということに関していうならば、少なくとも現在よりは非常に粗雑な精度だったろう、ことが考えられる訳です。

そういうことを考えますと、ここで採られているのは、書いてませんけれども、1ミリとか2ミリとかのサイズは拾ってないだろうということが実は推測 付くんです。しかしそう書いてないので分かりません。

仮にこの県民健康管理調査の、これは1ミリから拾ってて、 40何%の比率になるんですけれども、5ミリ以上から拾った場合いどうか?ということですね。ちゃんとインターネットに公表されていますので、誰でも見れるわけですけども。

5ミリから拾うとですね、ゼロ歳から5歳の女の子は〜0.07%。6歳から10歳の女の子は0.09%というふうに、すべからく1,2%以下の処に5ミリから拾った場合いです。つまり大きいサイズを拾えば、逆に言うと5ミリ以下を捨てた場合いは頻度が極めて少なくなるいうことなんですね。 1:10:36

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