2004年9月18日建築家堀井義博さんと建築あそび講演記録 HOME
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★★ 大学の製図室 ★★

h:「俺たちどうしたらいいの」と言うことなんですけど。実は素朴な例があって

これなんですけど、これは2000年にスイスに行ったときに撮ったモノなんですけど、今回のプレゼンに相応しいモノなので・・大学の製図室の事を思いだしたんですね。
           
大学じゃなくても専門学校でもいいけど高等学校でもいいんだけど、製図室のことを思い出したんです。製図室にはどういう人が・誰がいると思いますか

・・シーン・・

佐藤:建築が好きな人がいるんじゃないかなー

h:そっちの方が近い・・まずはね・・もう一つは「設計をスル人じゃなくて設計をヤッテイル人が居る」んですよね。設計をスル人は 今後するかもするかもしれないけど、今やってないかもしれない。分かる・・その違い分かる・・私は今個人の事務所を持っているけど設計の仕事が来ていないから、設計してませんよ・・

ここには課題とはいえ設計をシテイル人が居るんですよ・分かる・重要なことは・この人とか、この人とか、それぞれみんな別の事をやっている、同じ課題で・・ソレゾレ別な事をやっているんです。同じ課題でソレゾレ別な事をやっている・・・と繰り返す堀井。

場合においては人数が多すぎると、違う課題が出ている場合がある。それでね〜彼と彼は完全に別世界に居るかというと そんなことないでしょう。経験からそう思わない・隣で同じ課題に対して 俺はこう思うぜ・・いやお前そこはおかしいじゃないの〜・・という議論この環境ならではだと思う

しかも さらに重要なことは 「ここでは誰も利害を問うてない」・・コンペじゃないわけよ。場合によってはさー 誰かが何とか賞をもらったりするかもしれないけど、・・そうじゃなくて、「俺の方がカッコイイよ」の自己満競争だけやっている。プラス 「確かにお前の方がカッコイイ」というと、その時点で賞はもらえないも、こっちの方がカッコイイわけ・・分かる・・・

この環境凄く重要だと思った。なんでかと言うと社会に出ればすぐ分かるけど、良くなくても売れるモノ・・これが間違っていると思いながら売れるモノがある。大人になったら・・ここで言う事じゃないけど・・それを飲み込めないとやっていけません。俺がここで言う事じゃないんだけど・・

さとう 笑う

大人になったら・・そうだけれど 他方で、俺はそうではなくて 「良くないモノは絶対ダメだ」と言えるこの環境を俺は「とても素敵だ」と思うんだ大人に成ってもそれで売れるように成らなければいけないと思うわけ

よくない」と思っていることをやって売れるよりは、「絶対にこうじゃなければ成らない」と思ったことが売れるように成った方が成功だと思う。分かる、違い。

佐藤 それはそうだな

h:汚い金を受けとって成功する政治家ではなく、票はいまいち集まらないかもしれなけど、上から数えたら15番目かもしんないけど、万年2流の政治家の方がさ〜・・俺はたぶんソイツの方がいいと思う。敗戦はダメだよ。選挙で落ちたらダメよ・比較の対象にならない。やっぱり入らなければならないんだけど・・

毎年スカイスクレーパーを15本建てるという超大物の設計事務所を経営する建築家か・・・・一生に一個しか建てないけど、一応 困らない程度にやっている建築家か。・・自分は「これは絶対正しい」と心の底から信じられることをやっている建築家か・・・という比較なんだけど。1年に30本スカイスクレーパー建てるためにはたぶん汚い金を掴んでいる

佐藤 笑い・・

ま それなのに・・そういう分かりやすい例えばとにかくとにかくとして、僕は 利害を問わずに純粋に中身の善し悪しだけ、追求できる・・なかなか希有の場所だと思いついたんですよ・1999年頃に。

この頃に既に設計事務所に2〜3年勤めて、「せいの」で辞めて共同で場所を借りて、「コラボ」とか言ってさー・・今でも居るけどサー・・、この頃からポロポロ出始めていたんだけど・・そういうのとも 違うんだよな・・

僕らは 利害関係ないから・・要は「真実の飽くなき追求の場」ですよ ここは(製図室)・・俺はこれをとても美しいと思っていて・・「この汚い風景が僕にとっていかに美しいか」はまさにそういう意味なんだけど・・
            
これを取り戻さないとダメなんだ」と思った。勿論 実際のビジネスになったらそうは行きませんよ。「そのために何をしたらいいかな〜」と最初思って・・・、・・僕はこういう事を考えたんだけど、最初に安直に考えたのは勿論、今でも名前が残っているけど、カフェですよ。


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